2022年5月に乳がん全摘+同時自家組織再建手術(腹直筋皮弁法)を終えました。
2ヶ月後の、7月下旬のお話です。
乳がんに関わる諸々は、良い先生方との巡り会いによって思ったより順調に進みました。
前回書きましたが、遺伝子検査「オンコタイプDX」の結果から抗がん剤を使わないことに選んだ私。
ここから術後の乳がんホルモン療法が始まります。
3ヶ月ごとの受診「乳がんホルモン療法」スタート
まずは、かかりつけのA乳腺クリニックに伺いました。
これから先のホルモン療法は、D病院ではなくA乳腺クリニックのお世話になります。
(例えば手術や抗がん剤治療は大きな病院、定期検査やホルモン療法のお薬処方はクリニック、というすみ分け)
私の乳がんは女性ホルモンが作用するタイプなので、女性ホルモンの分泌を止めるためのお薬を服用します。
そうすることで、乳がんの再発を防ぐのですね。
ただし薬を飲むからにはやはり副作用があります。
女性ホルモンを止める=生理が止まるわけなので、更年期症状が出るんですね。
いわゆるホットフラッシュが起きたり気分の落ち込みがあったり、人によって症状は様々ということ。
その中で特に気をつけるべきなのは、子宮体がんです。
タモキシフェンを服用することで乳がんの再発リスクは下がります。
一方で子宮体がんのリスクは上がるため、子宮体がんの検査は年一回定期的に受けていくことになります。
これは仕方ないですね。
それからタモキシフェンの服用期間は5年という方もおられるようですが、院長先生曰く「7~10年ほど続けた方がいい」とのことで、私はそのように進めるつもりです。
しかし初めて聞いたら「ホルモン療法って何?」って感じですよね。
自分の場合は、一日一錠、錠剤をのみ続けるだけです。
色々な会社の薬がありますが、サワイのタモキシフェン(ジェネリック)を使っています。
なぜってそれは、、、やっぱり安いから。
これから10年続けるとして、3ヶ月おきにA乳腺クリニックを受診し、薬を処方してもらう。
受診料が2,300円として、年4回かかって年間9,200円。10年間だと92,000円。
お薬代は3ヶ月分で1,800円として、年間7,200円。10年間だと72,000円。
こりゃあ結構な出費です。(ざっくり計算してます)
長丁場のことだから、なるべくなら出費は最小限に抑えたいよね。
とまぁ、久々に心のソロバンはじきましたよ。
で、ですね。
いつもとってもお世話になっている調剤薬局さんで相談しました(すごく優しいし親身になってくれる。ここに行くと心が安らぐ)。
お話を聞くと、ジェネリックでも大きな問題はないように思えました。
そして今回はお試しということで1ヶ月だけの処方。
「もし合わなかったら次から別の会社のものにすることもできますよ」という言葉が決め手になり、サワイのタモキシフェンに決めたのです。
以後2年以上サワイを使っています。
他の薬を使っていないので「これが良い」とは言い切れません。
ただ、年一回A乳腺クリニックで受ける血液検査の結果も良好で「ちゃんと女性ホルモン抑えられてますよ」と言われているため、問題はないのかなーと思っています。
茶柱の反動はこの頃に来た
ここからは当時考えたあれこれになります。
実はこの頃大分きつかったんですね、、、
乳がんとは全く関わりない出来事で、やってきました茶柱の反動が。
私にたくさんの元気をくれた3代目ハムスターの具合が悪くなり。
ハムの通院で盛大に足を挫いて(私が…)歩けなくなり。
その後ハムが虹の橋を渡っていってしまった。
しかもそんな中で、もう二度と思い出したくないような事件が起こりました。
まぁ近しい人間関係のごたごたなんですが。
あんまり日々大変で乳がんのことは吹っ飛びましたね。
「タモキシフェンの飲み始めはホットフラッシュや食欲不振などの症状が出る」ということでしたが、何にも気にならなかったなぁ。
(というか、ストレスフル過ぎてもはや何が原因で不調なのか分からない)
命に関わること以上に辛いことはない、という論調がありますが、本当かな?
自分は乳がん告知でびっくりしたよりも、入院・手術と初めての経験尽くしでドキドキしたよりも、手術痕の痛みで苦しんだよりも、この間起こったことの方がきつかったです。
子育てをほぼ終えているから?命の危機に直面していないから?終わり良ければ総て良しな感覚?
本当のところは分かりません。
でも、少なくとも一つ間違いないと思うのは、人の苦しみは相対的だということ。
お腹の傷が痛い時はそれが一番気になる。
お腹の痛みが和らいで胸が痛み出すと、お腹の傷のことは大体忘れる。
で、胸の痛みが和らいで人間関係の苦しみに落ちたら、身体の痛みは遠いことになりますね。
私の場合は、乳がんに関しては良いクリニック・良い病院に辿り着き、先生方に丁寧な処置をしていただいたおかげで、2年経った今ほぼ心身復活しています。
(先生に委ねることができる病気関係は、基本的には先生への信頼の上で努力すれば良いので楽とさえ言える)
毎日起こるあれこれに対処していくうちに、時間は流れていきます。
今つらいな、、、と思うことも絶対的に存在するのではなく、ずっと同じレベルで人を苦しめるわけではないと思いますよ。
最後に、この頃撫でられお腹の上でよくうっとり眠っていた三代目の写真を置いておきます。
ハムスターの寿命はワンちゃんネコちゃんに比べてとても短いです。
毎回虹の橋を渡ってしまう時は目玉が溶けるかなというほど泣いてしまう。
だけど、いつか自分が橋を渡ったら、もしかして初代や二代目、三代目が待っていてくれるのかなと思うと、その時が待ち遠しくも感じるのですよ。
ちょっと花江ちゃん(虎に翼)の言葉みたいになっちゃったな。
さよーならまたいつか!