はじめに ‐ 乳がん全摘出&乳房再建した人が書いてます

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今や「9人に1人が乳がんになる」時代だといいます。
私がそれを知ったのは、自分が「そう」だと知った後のことです。

■乳がんは増えている? “9人に1人”が、乳がんになる時代 -SHIMADZU PINKRIBBON PROJECT-

そこまでポピュラーな病気だったのか。40人クラスだったら、4~5人の友達のお母さんは乳がんになる計算なのか。。。本当に?それって相当な罹患率じゃないですか。
印象として、私の子どもの頃よりもずいぶんと増えている気がします。

そういえば「コウノドリ」で四宮先生が言っていた。「その数はこの30年で3倍に増えている」と。いつの間にこんなことになっていたんだ。全然知らなかった。

 

乳がんは女性がかかる中でNo.1に多いがんです。とはいえ初期に見つけて対応すれば、他のがんに比べ命に関わる確率が低いと言われます。

しかし何というか、実際にかかった視点で言うと、身体の他の部分に比べた時、女性にとっては命+αが削られる病気という気がするのです。

同じような意味で子宮の病気も大変デリケートだと思います。

どちらも身体のリズムを司る生理に関わり、女性特有の気持ちや生き方の根っこ部分に揺さぶりをかけてくる。そして心身に大きな衝撃を与えます。

例えば若い女性なら「出産はどうなるの?」「授乳はできるの?」といった内容が、きっととても大きな心配ごとですよね。

大切な問題が山積しているのは当然として、罹患者として一つ思うのは--乳がんというのは「手術をした」という履歴が外見から分かりやすい、そういう難点もあるよなぁということです。

全摘、部分摘出、いずれを選んだとしても今までの外見とは違いがある。

手術を受けることで直近の健康問題からは解放された。
ひとまずは回復傾向で本当に良かった。

それを考えれば、見た目部分に関しては二次的なこと。

 

でも。。。でもなぁ。
「命に関わる問題ではないから」居心地の悪さからは目を背けるしかないのかな。

100人の患者さんがいれば、100通りの考え方があると思います。
ただ正直に言うと、自分はそんな気持ちになりました。

私の場合は乳がんと分かったのが50歳。出産や子育てに一息ついた瞬間でした。

上の子が家を出て、下の子の進路も決まり、あとは仕事に精を出そう。
そして今まで後回しにしてきた自分の趣味に没頭したり、家族や友達と温泉に行ったりできたらいいな。
そんな風に思っていた時です。

そうして告知3ヶ月後には右乳房全摘出+自家組織(自分の脂肪を使う)乳房同時再建手術を終え、転移の可能性が低いということで今はホルモン療法(飲み薬)を続けています。

振り返るとスムーズな道筋だったと思うし、周囲の人や巡りあわせに感謝しかありません。

そんな比較的軽度なケースでも、困りごとや言いようのない不安がいくつもありました。

「え、私おっぱいなくなっちゃうの?」
「入院の間、家のことや仕事はどうしたらいいの」
「どれくらいの期間寝たきりなのかな」
「既に転移してたらどうしよう」
「もし抗がん剤を使ったらどんな影響があるんだろう」
「診察や手術にどれだけ費用が必要なの…」

小さなことまで含めたらきりがないくらい、疑問が湧いてきます。

 

乳がんの治療法はオーダーメイドです。

「全摘」「部分切除」の選択、「抗がん剤」「ホルモン剤」の使用は、病気の性質や進行具合によっても変わります。だから、誰にでも当てはまる対処方法はない。

そう分かっていても、自分が迷っていた時、他の方はどういう理由でどんな決断をしたのか「誰かの体験談を参考にできたらな」と思うことがありました。

直接相談したいのではなく、本当にちょっと知りたいなという風に。

そんなわけで、ここには当時自分が「こんなことを知りたかった」ということを書き止めています。
あくまで2022年の告知や手術を起点とした、自分ごとの振り返りブログです。

医療技術も制度も変わっていくので、専門的な医療の内容については乳腺外科・形成外科の先生へのご相談が一番です。

ただもしも記事を目にした誰かが「今年は乳がん検診を受けてみよう」と思ってくれたら嬉しいなと思います。

それから突然乳がんと分かり、びっくり悲しい気分になってしまっている人に「現代の技術は物凄いよ」という実感をお伝えできたら幸いです。

自分の場合は手術を終えて半年も経たないうちに、友人と温泉旅行に出かけることができました。個人差はありますが、そんな感じで元気になっていくケースもあります。

もちろんいつ再発するか、先のことは分かりません。
幸い今転移の予兆が見られなかっただけで、また手術が必要になることも考えられます。
それは来年かもしれないし10年後かもしれない。

これはもう、がんと診断されたら誰もが付き合っていく「可能性」ですね。

ただできるだけ心身に負担をかけないで、必要以上に怖がらず、誰もが今より少しでも元気になっていけるといいなと思うのです。

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