MRI・CTで「乳がんの広がり」を検査

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2022年2月下旬、乳がんの告知を受けた翌日にMRI検査を受けました。
そして、その2日後にはCT検査。
どちらも同じ検査機関で行います。

マンモグラフィ→超音波(エコー)→生検を受け、乳がんという診断は確定しました。
ここからは「どれくらいがんが広がっているか」「転移しているか」を知るための検査です。

正直なところ、まだまだ余裕で告知ショックの真っ只中。
この頃は家事、仕事、検査をオートモードでこなしていたように思います。

やらなければならないことがあるから、何とか平静に過ごせていたという感じです。


さて、MRIでは胸部(乳腺)を、CTでは上半身(頚部・肺・腹部・骨盤)を調べます。
(MRIは磁気、CTは放射線によって画像を作り出します)

どちらも受けるのは初めてです。
検査機関に行くと程なく順番がきて、問診・着替えの後で注意事項の説明を受けました。

ヘアピン・ピアス・エレキバンなどを外すのはレントゲンの時と同じですが、MRIはアートメイクやタトゥーもダメなんですね。

四半世紀ほど前、眉のアートメイクがちょっと流行った時期があったけど、まさか受けた人も「将来MRI検査ができなくなるかも」なんて考えもしなかったろうなぁ。

あとは、Suicaやクレジットカードなどは磁気の影響を受けると使えなくなってしまうので注意です。

病院や健康診断会場でも待ち時間にスマホを使うのが一般的になりましたが、そういった手荷物も全て着替えのロッカーに預けてスタンバイとなります。

。。。あれ、そういえば昔、増毛スプレーもNGというニュースを見たような。
それでMRIの機械が壊れた事故がなかったっけ。

「じゃあ、お風呂場で使うようなカラートリートメントは大丈夫なのか」とか、にわかに心配になってきます。

調べてみると、マスカラやアイシャドウ、そして「検査日当日に」施すような白髪隠しは、パウダータイプ・スティックタイプともに使えないようです。

検査の日にフルメイクの人は少なそうだけど、根元だけちょちょっと塗るタイプの白髪隠しは、知らずにつけてきてしまう人がいそうですよね。

検査前の食事関連の注意点は事前に乳腺クリニックで教えてもらいましたが、このあたりも中高年には予めアナウンスした方が安全じゃないかなーと思いました。
当日教えられても、検査機関で頭洗えないですしね。


MRI検査は強力な磁場の中で行われます。

検査室の入り口がこうシルバーの、見たこともないようなドでかい扉です。
あちこちに「危険」の文字や放射線マークが物々しく、ちょっと近未来感・異世界感が漂います。

そして横になるとMRIの機械にスイーッと自動的に入れられるわけですが、中は噂に違わず狭い。

話は前後しますが、乳がん全摘手術前のセンチネルリンパ節生検も相当な圧迫感がありました。
(こっちの方が「インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説」の迫りくる天井を思い起こさせた)

この手の検査って「顔面スレスレが天井」みたいな圧迫感があるので、狭いところが苦手な人はつらいだろうなぁと思います。
そういう方はトンネル型ではなくオープン型のMRIを選べるといいですね。

私も閉所が得意なわけではありません。

ただ、こんな狭いところに入ることもそうないので、「土方さんが関谷に毒を盛られた箱詰め状態(by.ゴールデンカムイ)」など考え横たわっておりました。

妄想力強めのオタクは現実逃避に長けていて割と便利です。

しかし実際に検査が始まると、そう呑気なことは言っていられませんでした。

「閉所」と「大音量」の合体攻撃は想像よりダイナミックです。
検査は30分~1時間くらいですが、その間心落ち着く暇はありません。

MRIって、検査で発する騒音をカバーするためにヘッドホンからはクラシック音楽が流れているんですね。
大音量を何とか緩和しようとする優しさなんだろうと思います。

ただその穏やかなクラシックの音楽と激しめの大音量アラーム音(に聞こえる)のミスマッチが、さらに不穏なハーモニーを奏でるんですよ。

もういっそ思い切って選曲の方向性を変えることを提案したい。

クラシックやヒーリングミュージックで「心を落ち着けよう」とか「気持ちを穏やかに」とかいう概念をなくして、「かき鳴らせ!」「ぶっ叩け!」みたいなテンションでロックやサンバなんかを流せば、あるいは検査音が気にならなくなるかもしれない。

そんなことを考えて、何とか気を紛らわせました。

「MRI検査中に眠ってしまう人もいるんですよ」とスタッフさんが言っていたんですが、ホントに?相当な大人物です。

妄想も難しい工事現場だったよ、仮死状態の土方さんだって目を覚ますだろうよ、というのが率直な感想です。人は時として現実逃避すらままならない。

ゴールデンカムイの土方さん(仮死状態)の気持ちでMRIを受けたかったのだが激しい検査音に断念

生検時の「身体の中身を吸い出される」に続き、「閉所+大音量」もまたエキサイティングであると知った50歳の冬でした。

着替えや待ち時間を全て含めると所要時間は2時間弱。

ちなみに2日後に受けたCT検査はMRIよりも短時間だし圧迫感もあまりない。大きな音もしないし、もちろん痛くもないしで、あっという間に終わった印象です。

またMRI・CTともに造影剤を使用しましたが、おかげさまで、稀にあらわれるという発疹・めまい・胸苦しさなどは感じずに終わりました。

この検査結果が出たら、次は約2週間後に乳腺クリニックで詳しい治療法などを詰めていくことになります。

まな板の上の鯉状態はまだまだ続きます。

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