乳房再建のため「形成外科」を初受診

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2022年3月中旬、乳がんの手術をする予定のD病院にて、乳腺外科を初受診。

「乳がん手術を受けるD病院」を初受診
2022年3月中旬、乳がんの手術をするD病院の初診日がやってきました。乳腺外科のトップであるE先生に担当していただくことに。その先生の触診でも、私のモヤモヤしたしこりのない乳がんは「わかりにくい」ものだったようです。マンモとエコーは両方必要です。

その2日後には乳房再建の説明を聞くため、初めて「形成外科」に伺いました。
この日のD病院も穏やかな雰囲気で、あまり待ち時間も長くありませんでした。

初めてお会いする形成外科の担当医・F先生は、若さと経験の両輪が備わった中堅どころ、という印象です。
乳腺外科のE先生と同様、しっかり目を見てお話してくれる方でした。

乳房再建について書かれたD病院制作の冊子をいただきましたが、それは手渡されただけで、内容はF先生が詳しく教えてくれました。

この時の説明ですが、口頭だけでなく、これまで再建された方の写真を例として見せてくれました。おかげでイメージが湧きやすく、安心できました。

きっとこれらの写真の方々は、「誰かの役に立てば」とご自身のデリケートな画像を病院に託してくれたんだろうなぁ。
とてもとても参考になります。心からありがとうございます。

乳房再建の術式

乳房再建は、「インプラント(シリコンジェルの人工物)」または「自家組織(自分の脂肪や筋肉等)」を使う形の二種類に大別されます。

D病院では、下記3つの術式に対応しているとのことでした。

①「インプラント」を使う <シリコンジェル充填人口乳房
②自分の「お腹の組織」を使う <遊離腹直筋皮弁(穿通枝皮弁)
③自分の「背中の組織」を使う <広背筋皮弁

※他にも方法があったり、逆に病院によっては対応していなかったり、ということがあると思います。最新の詳細情報は担当の先生にお訊ねください。
 

F先生は、それぞれの選択肢のメリット・デメリットをしっかり説明してくれて、相談に乗ってくれました。

ざっくりまとめると下記の通りです。
(手術時間については、「乳房全摘手術だけで、まず3時間ほどかかる」という前提)

①インプラント
両側摘出の人に向いている。再建のための傷を増やさないで済む。
片側の場合バランスを取るのが難しいので、下垂した乳房には向かない。10年ごとに入れ替えが必要。触った時に温かみを感じづらい。
手術時間は、全摘手術+1時間(=全4時間)。

②お腹の組織(皮膚と脂肪)
乳房の大きい人向き。下垂した乳房にも対応可能。お腹に大きく傷がつくので出産前の人は不向き。術後に痩せると乳房も小さくなる。自然な体温。
手術時間は、全摘手術+6時間(=全9時間)。

③背中の組織(皮膚と脂肪と筋肉)
乳房の小さい人向き。お腹より比較的簡単に手術ができる。お腹の組織を使う時より傷が小さく、術後の痛みも少ない。自然な体温。
手術時間は、全摘手術+3時間(=全6時間)。

自分に合った乳房再建は?

これらを説明してくれた上で、「どの再建方法が向いているか」F先生がくれたアドバイスは下記の通りです。

・下垂していないためインプラントでも対応できる。ただ左右のバランスを取るには自家組織再建の方が適している。
・乳房が大き目なので自家組織再建の場合、お腹から取る方が良い。
・背中の肉が少ないため、背中肉だけでの再建は現実的ではない。(インプラント+背中肉はあり)

そうなると、お腹の肉から再建するのが良さそうです。

ただし、「お腹の組織を使って再建した場合でもボリュームがまだ足りないため、左乳房に比べやや小さめの仕上がりになる」ということでした。

 

うーん。
何というか「人に話すことじゃないよなぁ」っていう内容が満載ですね。。。

ただ、「自分の乳房再建の参考にしたい」という気持ちの方も、たくさんこちらにいらっしゃってるんじゃないかなと思います。

「どの程度の肉づきだと」「どんな風に自家組織再建できるか」をお伝えするため、詳しめの数値も書きますね。

 

以下、「お腹のお肉を使った自家組織再建」を想定したF先生の言葉です。

・手術する右胸の高さが5cm。(アンダー70~75のFカップ。中肉中背と言いたいけれど、この頃はやや太めだったか?いや、あえて言おう。「太っていた」と)

・お腹の皮下脂肪が2cm。(CT・MRI検査の結果を見てお話されてました)

・皮下脂肪は二つ折りにして使う。私の場合は2㎝×2で、4cmまで高さが出せる。(現状5㎝なので、少なくとも1㎝は低くなる)

・脂肪はある程度吸収されるので、実際はさらにもう少し小さめになる。(痩せようとすると痩せないのに、どうしてこんな時は消えるのか。。。)

・乳頭部を残したままの再建ができる。もし切除しても二次再建で乳頭部を作ることが可能。(後者の場合、1回目の手術で全摘+乳房再建、2回目の手術で乳頭・乳輪を再建する)

・全摘手術+お腹の肉で再建する場合、入院期間は長くて2週間くらい。

・手術後3日間は切ったお腹を安定させるため、膝を曲げて横になっている必要がある。座るのもNG。F先生曰く「その間は皆さんスマホを触っている感じですね」ということ。

・術後2日ほどは、食欲があまりでない人もいる。

・パソコンを持ち込んで仕事をしている人はいるけれど、さすがに「翌日から」というケースはあまり見ない。

・術後1ヶ月経過するまでは安静に過ごす。一般的な仕事再開時期はこのあたり。(外仕事の場合。また職種による)

・最終的な調整(補助的手術)のため、数か月後に二次再建(3-4泊ほど)があるかもしれない。

F先生は最後までとても丁寧で、しっかりと質問に答えてくれました。

自分のお腹を使う乳房再建について丁寧に詳しく説明してくれるF先生に感謝。

希望の術式を夫に伝える

この日は受診後に、急遽上京してくれた中学時代からのツレ・馬山さんと会うことになっていました。

待ち合わせの上野に向かう電車の中から(リマインドも兼ね)夫にメールしましたが、内容を改めて見ると、もう色々気持ちが固まっていたようです。

✎︎___
乳がん全摘手術と同時に、お腹のお肉を使った自家組織再建を希望している。

乳頭部は問題がなければそのまま。もし前回の乳腺外科での検査結果が怪しければそこも切るつもり。

どの先生も信頼できるし、説明も納得できる内容なので、このままD病院で手術を受けようと思う。
___

これに対して夫からは、「科学的にエビデンスがあり、さらに自分自身が納得できるのが大事」「自分としては命が最優先だと思っていて、それ以上のことは望まない」という返信をもらいました。

お腹を切れば回復に時間が必要だし、その分入院が長くかかるので費用も家事負担もかかります。
そこは気にせず、意思を尊重してくれた夫に感謝です。

 

さて今後の予定は、翌週に乳腺外科、そして形成外科の受診が決まっています。
段取りとしては、大体この頃に手術日(入院日)の仮押さえをするということです。

「徐々に入院・手術が現実味を帯びてきたなぁ」と思いながら、馬山さんとの待ち合わせ場所へと急ぎました。

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