2022年5月に乳がん全摘+同時自家組織再建手術(腹直筋皮弁法)を終えました。
退院して3週間が経過した、6月下旬のことです。
手術後1ヶ月の節目。
形成外科の翌週には、乳腺外科を受診しました。
病理検査の診断結果を教えてもらうためです。
病理検査とは手術で摘出した病変全体を診て、がんの性質を判断してもらうものです。
最初に受けたマンモトーム生検は乳がん診断+α。手術後の病理検査はさらに詳しく今後の治療方針に活かされます。
ざっくり言うと、乳がんホルモン療法、抗HER2療法、化学療法(抗がん剤)、そして追加で放射線療法があるか。今後どんな治療が必要になるかが分かる検査です。
まぁ当時の自分はよくわからないまま、「今日は何教えてもらえんだろ」くらいのふわっと感でD病院へ出かけたんですけどね。
病理診断結果の内容
この日はがん保険の給付に必要な診断書をもらうため、少し早めに病院に到着しました。
まずは乳腺外科の受付を済ませ、待ち時間の間に診断書の申し込みをします。
料金は5,000円弱で、期間は3-4週間ほど。
出来上がったら電話で知らせてくれるということでした。
さて続いては乳腺外科ですが、ほぼ予約時間通りスムーズに診察室に呼ばれました。
診察してくれたのは、乳がん全摘手術でお世話になった担当医のE先生。
変わらず頼りがいある佇まいで、安心感があります。
今回「患部を診た感じ、とても順調に回復している」というお話で、一安心しました。
そして、病理診断の結果は下記の通り。
✎︎___
・ステージ2
・リンパ節への転移:なし
・がんの最大直径:3.3㎝
・がんの性質:2
___
当初「直径は大きいところで5㎝くらいありそう」という見立てだったので、想定より小さめでした。
告知を受けてからラジウム温泉で湯治したのも何らか役立ったかな?お守り代りだけど、そうだといいな。
45万円の遺伝子検査が無料に?
今後の治療方針については「がんの性質」で判断していきます。
が、私の場合は3段階中の「2」で、「抗がん剤を使うかどうか微妙なところ」。(ホルモン剤を使うことは決定事項)
「うーん、どうしたらいいんだろう」と考え始める私に、E先生がおっしゃいました。
「その判断をするためアメリカに検査を依頼することができます」と。
。。。アメリカ
U.S.A.!!
カーモンベイビーアメリカーーと、時ならぬDA PUMPが脳内で再生される中、E先生から検査について説明がありました。
曰く、、、
この検査は保険が適用にならないので本来45万円ほどかかる
↓
最近になってようやく3割負担になりそうな流れとなった
↓
しかし事務手続き諸々の関係で、現在その道筋がストップしてしまっている
↓
そのあおりで、たとえ自費であっても検査が受けられない状態が続いていたのだが、
なんと!!
今だけ無料なんです!!!
。
。
。
え?
いや、ほんとーにね。超展開な書き方で恐縮です。
でも、ホントにこういうお話だったんですよ。
なんかね、、、
ジャパネット的な雰囲気で一瞬笑ってしまいましたよね(すみません)。
「一個買うと今ならもう一個ついてくる」とか「初回だけ半額!」といった香りがして。
この検査、もうピンとくる方がいらっしゃると思いますが、あれです。
「オンコタイプDX」。
ホルモン受容体陽性(いわゆるルミナ―ル)でHER2陰性の方が対象となる乳がん遺伝子検査です。
(リンパ節への転移も関わってくるので、詳しくは担当医の先生にご相談を)
この翌年の2023年9月から、晴れて公的医療保険が適用される運びとなります。
とはいえ、保険適用で3割負担になった現在だって13万円くらいかかる検査なんですよ。。。
え、ホントに?
マジで大丈夫??
今後の私の人生。
JAXAの宇宙飛行士選抜試験の合否が来る間、幸運が続いて逆に不安になる「宇宙兄弟」のムッちゃんの気分になりましたよね。
半世紀も生きてると、良いも悪いも予測不可能なことが突如訪れます。
「そんなうまい話があるか」と俄かに慌てた私でしたが、E先生は平常心で対応してくれます。
「本当に無料なんですか」と2回ほど確認してしまったと思う。
E先生の回答は「検査料の45万円は無料になる。諸費用だけはかかってそこは数千円くらいと思われる」というものでした。
いや、本当に必要な検査ですし、「数千円が数万円だったとしてもぜひお願いしたいよ」という気持ちですよ。
このオンコタイプDXの結果は1ヶ月後に送られてくるとのこと。
「その間特に治療はしない」というお話でした。
ちなみに今調べてみると、当時保険適用が見送りになったことを受けて、エグザクトサイエンス社が特別な措置として約1年間無料にしてくれていたようです。
ありがたいなぁ、、、この措置に尽力してくれたエグザクトサイエンス社にも、提示してくださったE先生にも足を向けて寝られません。