入院2日目「乳がん全摘+同時自家組織再建手術の当日」

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2022年5月下旬。
告知を受けてから約3ヶ月です。

乳がん全摘+同時自家組織再建手術の日がやってきました。
やっとです。地味に長かったなぁ。

手術日の朝

前日は22時に消灯・就寝。(0時から禁食)
常備薬の睡眠導入剤と耳栓を使い、何とか眠って朝4時にはうっすら目が覚めました。
ここからは「1分でも多く眠る!」という固い意志でうつらうつらを強行。

病棟の点灯・起床は6時ですが、5時台には同室の皆さんが動き出す気配がありました。
そこで、私もそーっとトイレへ。

前日の夕方に飲んだ下剤の効果が遺憾なく発揮され、ホッとしました。
手術中&寝たきり期間のお腹の心配事、一つクリアです。

この後7時からは禁飲となるため「今のうちに」と、夜明けの談話室でペットボトルのお茶を買い、ゆっくりじっくり飲みました。

スマホを見ると、我が家のハムスター(3代目)からメッセージが届いていました。

もちろん実際は夫からです。
ハムの写真と「お母しゃん、頑張って」のメッセージ。会社の人が見たらひっくり返るような可愛いことやってますね。ツンデレ過ぎですよ。

「お母しゃん、頑張って」とハムスター風にメッセージを送ってくれる夫

今日も良いお天気。
病棟は高層階で窓からは遠く我が家も見えることもあって、気持ちは落ち着いていました。

手術室へ

手術は9時からの予定です。
朝起きたら弾性ストッキングを履き、8時には手術着に着替えます。

術後にHCU(高度治療室)に入るため前日に荷物をまとめましたが、朝使ったものを最後にコンテナへ。

財布や鍵、スマホ、タブレットといった貴重品は袋にひとまとめにし、看護師さんに預けました。
(ここでもよれよれのショッピングバッグが大活躍)

さて前にも書きましたが、この時はコロナ禍だったため、入院時の家族の病棟付き添いから面会まで全てNGでした。
が、手術の時だけは近くの待合室で家族が待機できるということ。

それで、ですね。

うちは通常運転で「付き添いなし」なわけですが、看護師さんから「え。ご家族はいらっしゃらないんですか?」みたいな反応があってですね。

そうかぁ。一般的には家族が待機するのか。
術中に不測の事態が起こった時に備えて、という意味もあるのかなー。
(手術の案内を見ると、どうやら貴重品も本来家族に預けるんですよね。。。私は看護師さんにお願いしたけど)

でもね、D病院と我が家は徒歩圏内なんですよ。何なら最寄り駅より、我が家の方が近いくらいで。
さらに夫は仕事ですし、息子は学校ですし。

ただでさえ全摘+同時自家組織組織再建で9時間にも及ぶと言われている手術。
9時間って、普通に一晩寝るより長いですからね~。

しかも手術後にもしも会えるとしても麻酔で朦朧としながら即HCUに入るわけで、もっと言えばこの時が一番何かに感染しそうだし、しちゃいけないタイミング。

くだくだしく申し上げてますが「病院で家族が待機する」という考えが、私にも夫にもなかったんですよね。

看護師さんからちょっぴり痛ましい目で見られてしまったよね。。。
何だろう、この天涯孤独ムード。
いや、一人でいけっから!

コロナ禍入院「ひとりでできるもん!」
2022年3月下旬、入院窓口にて予約手続きをしました。実際の手術日はG.W.明け頃にお電話で確定日時を知らせていただけます。窓口では高額医療費制度や限度額適用認定証、コロナ禍の入院ルールについての説明も受けました。

そんなこんなで、9時過ぎ。
看護師さんに付き添われ、てくてく歩いて手術室へ移動したのでした。

※手術室には手ぶらで行きますが、メガネの方はメガネケースを持っていった方が便利かも。事前に看護師さんに確認するといいですよ。

(麻酔で)時をかけるBBA

手術室には乳腺外科のE先生をはじめとした、スタッフの皆さんが複数名。
緊張するような雰囲気はなく、いつもの外来のように和やかに話し、まずは麻酔をかけてもらいます。

でね、麻酔がかかって切れるまで、まるで夢のように一瞬でした。
本当に「時をかけてしまった?」というくらい。

かつて内視鏡で使った静脈麻酔(鎮静剤)もあっという間に効いた覚えがあります。
今回の硬膜外麻酔+全身麻酔の場合は、意識の失い方はより素早く、戻った後は夢の中にいるような感覚がありました。

普段なら気になる「今何時かな」「手術に何時間かかったんだろう」「無事終わったって家族に連絡しなきゃ」という考えが浮かびませんでしたね。

ただ、「今麻酔を打ったばかりなのにもう手術終わったの?あっという間過ぎだよねぇ」とぼんやりしていました。
そして手術室からHCUにツルーッと移動です。

HCUに入り、少し落ち着いてからカーテンの開いた窓を見ると日が暮れていました。
ここでようやく「あれ、さっきまで朝だったのに…やはり長時間の手術だったんだなぁ」と気づいた感じです。

あまり覚えていませんが少し熱があったのかな?
体が熱くて呼吸がしにくい感じはしましたが、麻酔や痛み止めのおかげで傷の痛みはありませんでした。

点滴を打ち、尿は管+パックで集めるようになり、身体から不要な血液や浸出液を排出するドレーンという管+パックも装着してもらいます。

指先にはパルスオキシメーターをはさみ、常にバイタルサインをチェックしてもらい、何か異常があれば即座に看護師さんが来てくれます。

もうここから先は、周りの皆さんに頼りっきりです。
自分では何もできない赤子状態で、HCU病棟の看護師さんの偉大さにただただ感謝することになります。

スムーズだった乳房再建

術後は呆けていて、手術にどれくらい時間がかかったのかはずっと謎のままでした。

ふと思いつき、手術から1年経過してから形成外科の担当医・F先生に質問したところ、「はいはい、気になりますよね」とササッと電子カルテを確認してくれました。

手術時間は全部で7時間弱。
うち、形成外科による乳房再建の時間は4時間30分。
(つまり、乳腺外科による乳がんの全摘手術で2時間半くらいかかっている?)

腹直筋皮弁法(お腹のお肉を使う)の同時再建は、全摘手術と併せて9時間ほどかかると言われていたのでびっくりしました。

F先生曰く、再建がとてもスムーズにいったため、かなり時間短縮になったと。
本当にありがたいことです。

手術から1年後、あらためてお礼の気持ちをたくさんF先生に伝えました。

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